ボーダー・レイン


「お」
「え?」
 季節外れの冷たい通り雨に追われ、逃げ込むように駆け入った地下街の往来で、ばったり、と漫画じみた音が聞こえるような、双方予期せぬ邂逅があった。
「ショート君?」
「い……ンゲニウム」
 思わず呼んだ名に、本名を口にしかけて咄嗟に切り替えたらしいヒーロー名が返される。いつもなら気にせず呼び通してしまっていたろうに、と飯田はひそやかに笑みを噛んだ。互いに後続を引き連れた状況では、さすがのヒーロー・ショートこと轟も気を遣うところがあるらしい。
 思わぬ遭遇であったのは場の皆が同様、むしろ初対面ではないプロ同士以上に後輩たちの驚きのほうが大きく、背中で軽いどよめきが起こった。説明に代えて語りかける。
「君も職場体験の引率中かい。実に奇遇だな」
 なぜ東京こちらに、と話を続けかけて、若い連れたちのみならず、周囲の通行人の視線をも集め始めているのに気付いた。飯田たちと同じく雨に降り込められて避難してきたらしく、普段の倍以上の人通りがある。常からこのあたりを活動地域として頻繁に姿を見せている自分はともかく、ショートが不意に雑踏ひしめく東京の地下街に現れたとあっては注目の的、さらには混乱の元だ。
 これはいけない、とサイドキックふたりに目配せをし、轟の姿を輪の中に隠しつつ共にそれぞれの一行を壁際に移動させ、当初予定の号令を発した。
「さて諸君、思わぬ出会いはあったがひとまず昼休憩だ。この人数で同じ店に入ると時間がかかってしまうかもしれないから、それぞれ好きなところで食事を取って、時間を決めて集合することにしよう。いま十二時五分だから……十三時にこのエスカレーター前に集合だ。途中で何かあれば我々にすぐ連絡を。手洗いなどの用も済ませておくように!」
 はい、と五名の学生から元気の良い声が返る。横から「じゃあ俺らもそれで」と躊躇なく便乗するやり取りが聞こえたが、怠慢を咎めるより先にやはり笑いが漏れてしまった。
「インゲニウムは学生の誰かと同じとこに入る?」
「そうですね」
 頷きつつ巡らせた目線の内に鮮やかな紅白が揺れ、こちらへ近付くように見えた。無意識に足を向けかけたその時、インカムにノイズ混じりの声が飛び込んだ。
『管制室よりインゲニウムへ。管制室よりインゲニウムへ。管轄外区域より緊急支援要請が入りました。そちらの状況を共有願います』
「こちらインゲニウム、了解。周辺混雑のため場所を移動して当方より再連絡します」
 同じ通信を聞いていたサイドキックたちと頷き合い、引率を請け負うジェスチャーに礼を返しながら、失礼、と人込みを分けて地上へ続く長いエスカレーターへ乗り込む。背に注がれる視線は多く、どれが誰のものかはすぐにわからなくなった。


 地上はまだ冷えた驟雨の中にあり、みな地下か屋内に避難したのだろう、けぶる街並みを行く人の数はごく少ない。飯田は地下街への出入り口から通りをひとつ渡った先の、金融支店の集まったビル下へ身を寄せた。近くに飲食店や商業施設のある中で雨宿り先に銀行を選ぶ人間はいないと見え、交信の場としてはお誂え向きだ。
 事務所の管制部からの連絡は、初報の通り隣接区域で起きた障害事件への支援要請を伝えるものであったが、何やら情報が錯綜しているらしく、より近傍に対応可能な人員が見つかったという報告も流れているとかで、詳細の確認が取れるまで一時待機ということになった。やきもきとさせられるが、このあたりは事務所ごとの担当の区分けが特に複雑な地域だ。イダテンが周辺で最も規模大きく対応幅の広いチームであることは確かだが、そこは他のヒーロー達との様々な兼ね合いがある。第一級の非常時であればともかく、このレベルの案件で不明確な情報をもとに独断で飛び出していくわけにはいかない。
 およそ五分後、事態収拾の見込みを報せる通信が入り、別働していたチームも含め、緊急対応体制は解除となった。こうなればついでに済ませてしまおうと、そのまま定時連絡に入る。事件由来の交通規制により午後からの警邏ルートに変更が必要となるなど、各チームからの報告が込み入り、気付けば休憩に設定した時間の半分近くを消費していた。
 さてどうしたものかと携帯を取り出すと、交信を聞いていた同行のサイドキックたちから、グループチャット宛に経緯の了解と、引き続きの引率請け負いを報せるメッセージが届いていた。
『お疲れ。はやばや解決して何よりだな』
『今からだとどこも満席ですぐには店に入れないだろうから、ゆっくり食べてから追いかけてきて』
 いつもながらに気の利いた、第二第三の(実際は誰が何番にあたり何番まで存在するのか定かではない)兄姉たちからの言葉に感謝のメッセージを返しながら、緊張の解けた頭でふと考える。
(轟くん、俺に話しかけようとしてくれていたな)
 緊急連絡が優先されるのは互いに承知のこと、礼を失したとは思わないが、久方ぶりに顔合わせて話をしたかったのはこちらも同じだ。とは言えさすがに今から合流するのは難しいだろう。彼のことだから蕎麦を出す店にいるだろうな、と容易に想像がついてまた笑いがしのび漏れたが、条件に合う飲食店は地下街だけでも複数軒あり、いくら目立つ風貌の相手であるとしても、そこから人ひとりを探し出すのは容易ではない。
 あとでメッセージを送ろうと決め、携帯をしまいかけながら顔を上げると、目の前の信号を小走りにこちらへ近付いてくる人影があった。見馴染んだ背格好に視界が一瞬揺れる。いくらか小降りになった雨の中、コスチュームに外付けされたフードを目深にして駆けてきたのは、つい今しがた頭に思い描いていたところの人気ヒーローであった。
「と……、ショート君」
「よう飯田」
 先ほどの相手の再現のように名を呼び直した飯田に、今度はあっさりと本名で呼びかけてくる。活動時はインゲニウムだ、と腕を振って注意すると、休憩中だろとまるで悪びれない言葉が返った。
 轟は一度飯田の右手側に目をやり、植え込みとのあいだに立つ隙間がないことを確認してから、左側に並び立った。おそらく雨に濡れた服と身体を、彼の左の個性であたため乾かしてくれようとしたのだろう。目を細めつつ、訊ねる。
「君も事務所と何か連絡かい」
「いや、別にねえ」
 首を振り、食い終わったから出てきた、と端的に答える。驚いて声を上げた。
「もうかい? 相変わらず食べるのが早いな……蕎麦だろうとは言え、ゆっくり良く噛んで食べねば健康に悪いぞ」
 小言に今度はくつくつと笑いが返った。なんだいと抗議すると、
「前回会った時も同じこと言ってたぞ、お前」
 つーか雄英の頃から数えたら十回は聞いてる、と言う。
「つまりずっと改善していないということじゃないか」
「そうだな」
 認める声に気怖じはかけらも乗っていない。はあとため息しつつ、前回も似たようなやり取りをしたのだろうな、と辿る記憶はもうふた月近く前のものだった。そう考えると思いのほか間が空いている。年度替わりや連休で人の移動が増えることもあり、春先は年末年始に並んでどの事務所も多忙だ。
「今さらだが、久しぶりだな。なぜ東京こちらに? それも引率を君ひとりで」
 問いかけにひとつ頷きが返り、
「物件決まった」
 また端的な回答を聞いて、一瞬言葉が詰まった。
「っそれは……おめでとう!」
 思わず声が大きくなってしまい、慌てて口押さえて周囲を見回す。幸いまだ人影はまばらで、フードを被った轟に気付かれた様子もないようだ。
 おう、と周りには目をくれず、轟は浮かべた笑みをすぐに消して語った。
「俺が直接こっちでやらねきゃならねぇ契約だの手続きだのが色々あるってんで、向こうは向こうでどたばたしてるからひとりで来させられた。ついでに職場体験の受け入れが二人とも東京のやつだから、合わせてピックアップしてこいだと。お前も知ってるだろ、新設の――」
 述べられた校名は、戦力と重要人員(ひいてはヴィランの狙いの的)の一極集中の懸念を解消すべく、例の大戦後に各地で統合新設されたいくつかの新興校のうちのひとつのものだった。いつか雄英や士傑に並ぶヒーロー養成校となることが期待されており、轟の語った東京の高校からは、イダテンでも新設初年度からインターンを含めて所属学生を受け入れている。
 エンデヴァー事務所での受け入れは初めてのことで、関係強化を目算に、看板ヒーローである轟が急遽派遣されたらしい。
「職場体験だっつーのに、朝っぱらからこっちが学校訪問する羽目になった」
 これから静岡へ戻る、と疲労をにじませて言う。それはお疲れ様だなと飯田は心からのねぎらいの言葉を贈った。
「そんな忙しい日にこの雨とは君もついていないな……まあもう三十分もしないうちに上がるようだよ」
 しまい損ねた携帯で天気アプリを開き、周辺の局地予報を確認する。そうかと頷いた轟は我が方の事情説明を仕舞いにして、飯田の状況へ話題を移した。
「お前のところは相変わらず大人数だな。倍以上だろ」
「今年は五名だ。雄英からもひとり来ているぞ」
「それだけいて引率しんどくねえか?」
「まあ、うちは大勢で行動するのには慣れているからね。今日は初日だから全員揃って行動しているが、明日からは二チームか三チームに分かれる予定だよ」
 通常、職場体験の受け入れ定員は二名。近年は条件の緩和が進んでいるが、増えて三名程度としている事務所が多い。そんな中でイダテンが公安委員会認可のもと大幅な受け入れ増員をしているのは、近年浮かび上がった課題を教訓とした、ごく少数のエースへ負担をかける社会構造の打破に向けた実験要請と、適材適所の人員運用を基盤に、組織の総合力を強みとするチームの方針が偶然に噛み合ったためだ。
「良く名前が出るの聞いてる。うちじゃ代われねぇことだから何も口出しできやしねえけど、無理はすんなよ。向こうのA組の連中もたまに心配してた」
「そうなのか、ありがとう。今のところは無理なくやっているぞ。今度みんなにも報告しよう」
 変わらず優しい仲間たちだと胸ぬくませながら、笑って答える。情に篤い親友にも妙なしこりを残してしまわないようにと、少しばかり思うところの言葉を足した。
「これからの時代の理想の形、だなんて御大層なことを言われたりもしているが、うちは以前からたまたまその道を選んでいたってだけのことだ。俺も今のチームを作った兄さんも、付いてきてくれる事務所の皆も、ヒーローやチームの形がただひとつである必要はないと考えているよ。イダテンのようなチームも必要だし、少数精鋭のチームや特殊な状況に特化したチームも必要だし、時には絶対的なエースが必要とされることもあるだろう。それぞれの得意と長所を束ねて、不得意や短所を補っていけばいい」
 それこそ雄英で学んで、A組の皆と成し遂げたことだと語ると、轟も隣で深く同意の首肯を見せた。安堵の息を口の中でひそかに散らし、それにと続ける。
「受け入れの話だけで言えば、十人や二十人も来ているわけではないし、引率に当たれる人間も多いから、実は俺個人の負担はそうでもないんだ。先ほどの話だと今は君のほうが何かと大変なんじゃないか。よく二名も指名できたな」
「正直きついしねみぃ」
 指摘されてまた疲れが浮き上がってきたのか、あくびを噛み殺しつつ、たぶん帰りの新幹線で爆睡する、と言う。本当に遠慮なく寝こけて受け入れの学生に驚かれている姿が見えるようで、想像の光景に笑いがこぼれた。
「今年は一人でいいんじゃねぇかとは言われてた。けどまぁ、あいつらにとっちゃせっかくの機会だからな」
「そうだな」
 夢と前途を持つ頼もしい後進たちである。できる限りに世話してやりたいと思うのは誰しも同じだ。志の重なりが嬉しく、さらに踏み込んで訊ねた。
「今年はどんな子たちなんだ?」
「男ふたり、氷結個性のやつと、あと性格が昔の俺みたいなのが来てる」
「それは大変そうだ」
 わざと躊躇を絡めずに言うと、当人も全くの反論なしにすげぇ面倒だなどと頷くので、余計におかしみが深まる。
「わざわざ指名したのかい」
「人のふり見て我がふり直せとか言うだろ」
「君はもう直ってしまってるわけだからなあ」
 しかし確かに得るところは多そうだ、それもかつての自分に見て見ぬふりをしない彼の心の強さあってのことだろう、と感心する飯田に、そうだ、と轟が訊ねてくる。
「お前のとこ、最終日になんかするか? メシ食ったりとか」
「慰労会と言うほどのものじゃないが、夕食は予定しているよ」
 事実そのままを答えれば、思わぬ依頼があった。
「その日、朝からまたこっちに来るから、良けりゃ俺らも合流させてくれねぇか」
「そうなのか? 本当に忙しいな……。ああ、もちろん歓迎するぞ。学生の数が増えたほうが盛り上がるだろうし、よそとの交流はいい刺激になるからな」
 近傍の事務所へ声かけをしていたものの、なかなか調整がつかずにいたのだ。自分も轟とまた顔を合わせる機会を得られるのは嬉しかったが、それを直接伝えるのはためらわれて、別方の期待を口にした。
「君のところの学生と話すのも楽しみだな。その、君に似てるという子とも」
 フードの陰から横目にこちらを見た轟が、気を付けろよ、と妙なことを言う。首傾げて問い返した。
「何にだい」
「俺に似てるから」
「うん」
「お前に惚れるかもしれねぇ」
 は、とかすれた息が喉をのぼり、大声たいせいに転じかけたのを慌てて手の下に押しとどめる。事もなげに言った轟は、淡々とした調子を変えずになお言葉を続けた。
「あいつらとは酒呑むわけじゃねぇし、そんなに遅くはならないだろ。解散のあとにふたりになれるよな」
 体側に固めていた飯田の左手の甲に轟の右手が触れ、肩跳ねる動揺に構わず、触れたまま留まる。
「次の日は朝に向こうに戻ってなきゃならねぇから、何時までいられるかわからねぇけど」
 低い声は淡々と、しかし雨音に紛れず高い熱を宿して語り、こちらの身中の熱をも上げる。どくどくと鼓動の速まる音が隣へ聞こえてしまっていないだろうかと懸念して身じろぎをしかけたが、ふた月ぶりに彼と隣立つ喜びを噛みしめる身体は、頭の中の冷静な叱咤を聞こうとしなかった。
「飯田」
 名を呼ばれる。ヒーロー名に訂正するほうが誤りのように思われて、ただ「ああ」とだけ応えた。極小の声に息混じりの優しい笑いが返り、同じ声色で言葉が続く。
「今日の夜、また連絡する」
「うん……」
 夜の電話は数日ぶりだろうか。やはり直接声を交わすほうが伝わるものは何倍も大きいが、こうした約束のうえで話すとなればまた違うのだろうと甘く想像を馳せ、はたと相手の多忙を思い出す。
「いや、轟くん。今夜は疲れてすぐに寝たいんじゃないか。無理する必要はないぞ。明日でも明後日でもいいんだ」
「でもしてぇからすると思う」
 久しぶりに顔見たらもっと話したくなった、ときっぱり言われてしまえば、同じ心を重ねる自分がそれ以上に異論をこねる余地などない。雨に降られてついてたな、と笑う恋人に、うんと素直に同意を返す。
 天気予報によれば、この通り雨のあとにまた広い雲がやって来て、今夜は長雨になるらしい。轟は疲れに負けて帰宅早々にやはり寝てしまうかもしれないが、電話があってもなくても、自分は雨音とともに彼の低い声を思い出して、幸せな心地で床に就くだろう。
 参ったな、と熱の昇る額を押さえ、呟く。
「一週間、引率に身が入らないかもしれない」
 すっかり私情を思い出してしまったと嘆息すると、
「お前は大丈夫だろ」
 轟はなんの憂いも混じ入らない声で危惧を否定し、一瞬の瞠目ののち、飯田も苦笑して頷いた。
「……そうだな」
 きっとそうだろう。どこまでも堅物で四角い自分のことだ。この場を後にし学生たちと合流する頃には、あっさりとチームイダテンのインゲニウムに戻っているだろう。飯田の公私の切り分けの硬さを、時にそのあおりを受けて恨めしげに不平をこぼすこともある轟は、おそらく当人以上に良く知っている。
 だからこそ、と口にするでもなく、生まれ持った名を呼び合う時間を得た手は、けぶる雨に隠れて触れ合いを深める。氷の個性を持つはずの轟の右の手指はグローブの布越しでさえ熱持って感じられ、甲から順に飯田の左手を辿り、四番目の指の根で一度動きを止めた。
 吐息が漏れかかるのを咄嗟にこらえ、言う。
「あの、首に……かけてるよ」
 訊かれたわけではないが、ただ伝えたかった。自由な右手を胸に当てて教えると、轟が微笑して頷く。
「ん。俺も」
 またするりと手が進み、左右の小指がゆるく絡まる。グローブが無ければ氷炎に荒れた皮膚の感触が直接に伝わり、自分はまた何か小言をついて、轟は気にせずの様子で淡々と何かを答えただろう。六日後、直に触れ合う時間は得られるだろうか。
「来年になっちまうだろうけど、こっちの支部の開設日が決まったら、一番にお前に連絡する」
「ああ。一番に花を贈らせてもらうよ」
「花より身体持ってきてくれ。すぐ引っ越すから」
「……うん」
 参ったな、と今度は声に出さずに胸の内でそっと嘆じた。日ごと夜ごとに深まる想いは、いつまで自分の堅さを突き破らずにいてくれるだろう。繁く通い合った距離がようやく縮んでも、まだこの胸に提げた誓いはしばしのあいだ秘めていなければならないのに。
 幸福な悩みとともに仰ぐ空はいつの間にか暗色くらいろを薄れさせ、遠くから陽の気配を見せ始めている。飯田の所作に気付き、轟が訊ねかけてくる。
「もう行くのか?」
「うん、そうだな……」
 サイドキックたちの厚意を受けたとは言っても、当然できる限り急いだほうがいい。そろそろひとりふたりの席なら空く店も出てきた頃だろう。轟は後を続けずただこちらを見ているようであったが、その輝石のようなふたつ色に覗き込まれてしまえば、もう彼が猶予として持つ時間いっぱい踏み出せなくなることがわかっていたので、あえて視線は返さなかった。
 絡めた小指をひとつ強く握り、
「雨が、やむまで」
 揺らぐ公私の境界線を、天に託す。
 誓い交わした恋人が隣で頷き、いくらもなく明るくなるだろう空を並んで見上げた。しとしとと名残惜しげに街を濡らすらずの雨は、触れ合う手に落ちてももはや冷たくは感じられないだろうと思われた。


Fin.

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