(2016.5.9 ピクログよりサルベージ)
新章を読んで再燃してからというもの、飢えて一般のキン肉マンレビューを漁ったり掲示板のコメントを覗いたりしてきたけど、知名度が高い作品だけあって「うっすら知ってる」という人もかなりいて、特に四次元殺法コンビは本編描写の適当加減と「良い子の諸君!」AAでの認知の独り歩きのせいか色々な説や誤解が生まれててなんだか愉快です。
タッグ編の話題になると大抵「ブラックホールが更生したんだよ説」「ペンタゴンがそそのかされてグレてたんだよ説」「いや従兄弟同士だしそういうの関係ないよ説」の三つがいっぺんに出てきたりしてね。そして大抵「あいつら従兄弟だったの?」「Ⅱ世の扉に書いてあった。何この後出し」「いや後付けだけどその設定はもっと昔から出てた」「無理やりなのに妙な納得感ある」という流れに発展する。
ブラックさんが「元悪魔超人」て書かれてたりペンタがチンピラ口調になってたりキャラソンの歌詞がアレだったりして更生説もグレた説も仕方ない想像ではある気もするけど、新章の展開で「お互いのスタンスはそのまま友情ゆえに属性越えて組んでた」て解釈で確定したかな。20年越しの謎回収。長寿作品すごい。
だから例の歌詞はもう「悪の華=ブラック」て解釈しちゃったらいいんだよ。いつも心に従兄がいるんだよ。……え、悪の羽? なんのことです?
そんなこんなでペンタさんはたぶん深く意図せずして旧作時点から「当人は根っから正義超人なのに公式においてもファンフィクション界隈においても同じ陣営の仲間より従兄含む悪魔超人と同じ画面にいる率が圧倒的に高い」という変化球キャラ(※脇役)、そして新章に至っては「根っから正義超人なのに悪魔超人の従兄に悪魔の在り方を逆に語って反則を促すというほかの正義超人にはまず見られない先鋭的態度を披露」という超異色キャラ(※脇役)になっちゃったわけですが。ファンブックの超人閻魔帳の折り込みカラーにも正義陣営の後ろのほうに配置されてて、たぶん扉絵の流用なんだろうけど「なんでお前いるんだ」感がすごくて笑っちゃったなぁ。スポット参戦の上みんなに本人だったって認識されてないのに……そんなさも重要キャラであるかのような顔で……
四次元エレメント交差の発動時にテリーが「確かにブラックホールとコンビ組んでた」って今さらみたいに言ってたから、正義超人仲間たちには従兄弟って明言してない感じなのかな? 逆に悪魔側は入れ替わりについては反応してなかったから血縁認識済み? ブラックさんがタッグ編で一人だけやたら早く生き返ってるのはペンタと組むために頑張って玉集めた解釈もできるけど、新章の悪魔超人軍の仲良しぶりを見てると何かで従弟とのことを知ったバネさんたちがしれっと1個ずつおごってくれたって裏があっても全然驚かないし……
アイドル超人とまでは行かなくてもそれなりに人気のある正義超人が騒ぎを起こしていくらも経ってない悪魔超人とタッグ組む、とか逆に悪魔側が試合中に正義超人の姿に変身する、とかなかなかの衝撃ニュースだと思うけど(新章はただでさえ正悪完のイデオロギー抗争が序盤の軸だし)、本編以外のあらゆるところでもはや公然の事実になってる「親族だから」の弁明ぐらいあっても良さそうなところを全く触れずに流しちゃって、読む側もまあいっか、で済んでしまう摩訶不思議アドベンチャーゆでワールド。嶋田先生自身も「中井君が描きたがってたからここしかないと思ってさっと出してさっと引っ込めた」って明言されてるしね! お陰で夢と妄想の翼ばかりが大きく羽ばたいて仕方ないよね!
でもせっかくだから関係を明言しないまでもコンビで再登場してほしいなぁ。会話は堪能したからツーショットが見たい。ラスト見開きのちっちゃい「その後の1コマ」とかで例のポーズで並んで立ってるだけでもいいから。
ところで自分がキン肉マンに出会ったのは多分うちに全巻揃ってたのを読んだ小学生の頃で、なぜか超人名鑑とかも持ってて(紛失)、四次元殺法コンビが従兄弟同士というのもいつの間にか知ってたんですが、その「いつ」がどの時期だったのか全然思い出せないんだ……Ⅱ世でちょっと二次が盛り上がってた頃にサイト巡りしてた(でもⅡ世は読んでなかったから初代ネタばかり見てた)あたりかなぁ……